史上初、10代での五冠達成まであと1勝。将棋の藤井聡太四冠が渡辺明三冠に挑む王将戦七番勝負の第4局が、東京で行われています。地元の愛知県瀬戸市も、街を挙げての応援です。

 決戦の舞台は東京・立川市。11日朝始まった王将戦七番勝負の第4局。藤井聡太四冠はここまで3連勝して、史上最年少、そして初の10代での五冠達成に王手がかかっています。

 先手は渡辺三冠。対局は午前中から駒がぶつかりあうハイペースで進行。特に渡辺三冠は時間を使わず、この一局に向けしっかり研究してきたことを伺わせます。

 一方、瀬戸市の街には『藤井聡太竜王を応援しています』と書かれたバナーがずらり。そして駅前にあるおなじみ『喫茶スマイル』では、対局の様子を朝からファンが見守っていました。

 さらに店内には、五冠達成に向け考案されたという「スマイル豪快盛り」も。一緒に盛られている駒は…。

喫茶スマイルの店長:
「箸置きをスマイルオリジナルで作っていただきました」

 市内の陶器卸売り業者とコラボして作った「箸置き」。

ぬくもりの器 わっつの店長:
「陶器の街・瀬戸なんですけど、色んな所で将棋を指す人が増えたり、そういうことも瀬戸の街並みの風物詩みたいになるといいと思いますね」

 さらに市内の和菓子店には、いま密かな人気となっているものがあるそうで…。

川村屋賀栄の加藤さん:
「『逆転最中ください』という方は多いです」

 飛車角最中、通称『逆転最中』。藤井四冠がピンチの時に応援しながら食べると、必ず5分以内に逆転し勝つという噂が広まり、人気に火が付きました。

地元客:
「瑞浪のお友達が『これ買っておいて』って」

川村屋賀栄の加藤さん:
「瀬戸の方たちがどこかに持っていくときに、『瀬戸らしいね』というものを作りたいなと思ってできました。頑張ってください」

 街全体が藤井四冠を応援。ファンの願いは届くのでしょうか。

 現在形勢はほぼ互角。午後6時頃に封じ手となり、12日夜までに決着する見通しです。