
急速に進む円安で、対ドルの円相場は実に20年ぶりの「円安ドル高」水準となり、アメリカからの輸入などで影響が出ていますが、今は「ユーロ高」でもあります。
名古屋市中区・大須に店を構えるセレクトショップ。レザーバッグやピアスなどのアクセサリーは、ほとんどがイタリアやフランスなどヨーロッパからの輸入品です。
20代から40代の女性をターゲットに、お値打ちに販売するのをウリにしていますが、対ユーロの円相場は4月に一時1ユーロ=140円台まで下落。
欧州中央銀行がインフレ対策で金融引き締めに前向きな姿勢を示したことを背景に、2015年以来の水準で推移しています。
ジムノペディア本店の店長:
「今までの買い付けでは3円ぐらいの上がり幅はよくあること。最近だと3月に仕入れがあったので、その時も変動があったんですけど」
買い付けの半分をユーロで行うこちらの店。3月下旬の仕入れでは4万ユーロほどを支払いましたが、上旬の為替レートに比べ16万円ほど負担が増えていたといいます。
店長:
「どんどん(ユーロが)上がっていくのであれば、今後も仕入れした物の店頭価格を見直さないといけないということがありえるので、ちょっと苦しいなと思います」
今のところ値上げには踏み切っていませんが、今後の先行きに不安を抱いています。
そして、ヨーロッパからの輸入品の代表例といえばワイン。フランス料理を楽しめる、名古屋市千種区の「ビストロプーフェ」。
ビストロプーフェのオーナー:
「4月ぐらいから、だいたい100~200円くらい値上げになってます。輸送コストとかが大きいと思います。(今後さらに値上げを)やるしかないでしょうね、本当は上げたくないですけど」
輸送コストの上昇で、3000円から4000円台という売れ筋のワインの卸値が上がった影響で、店での提供価格を100円から200円ほど値上げ。
オーナーによると、現地での仕入れから日本での販売までには2,3ヶ月のタイムラグがあるため、ユーロ高の影響は夏頃に表われるとみられ、また値上げを考えることになりそうだということです。