愛知県豊田市の取水施設で大規模な水漏れが起きた問題で、供給が止まっている農業用水の確保のため別の川から水を取り込む作業が始まっています。一方で、未だ供給再開には至っていません。

(リポート)
「こちら明治用水の水路です。仮設のポンプから水が噴き出ているのがわかります」

 豊田市の明治用水頭首工で大規模な水漏れが発生してから5日。明治用水の水量が減り、農業用水の供給が止まっていることを受け、近くを流れる大谷川では、緊急措置として仮設のポンプで川の水を取り込む作業が始まっています。

 また、他の川でも作業員が川幅を図るなどポンプの設置に向けた準備を進めていますが、現在のところ農業用水の供給を再開するまでには至っていません。

 一方、水漏れが起きている頭首工には、農林水産省の宮崎雅夫政務官が視察に訪れ、現場の職員から説明を受けました。

農林水産省の宮崎雅夫政務官:
「できるだけ早く用水を供給することを全力でやらないといけないと強く感じた」

 また、新たに300トンのクレーン車を配備し、ポンプに向かって水が流れるように土のうを投入しているほか、川底を掘削するための重機も運び込んでいます。

 今後は漏水の原因とみられる穴の周りの水を減らした上で、復旧の方法を検討していくということです。