愛知県豊田市の明治用水の取水施設で大規模漏水が起きている問題で、安定して水を取り込むため、新たな工事が始まりました。

 大規模な漏水が起きている愛知県豊田市の「明治用水頭首工」では、用水を確保するため、2日までに仮設ポンプ162台が設置され、応急的な取水が続けられています。

 東海農政局は、仮設ポンプに川の水を集めるために設置している土のうの周辺に矢板など打ち込んで補強する工事を、3日から開始したと発表しました。

 矢板の高さは10メートル。川の水位を上げることで、仮設ポンプだけでなく、取水口からの直接の取水を目指すということで、工事は2週間ほどで完了する見通しです。

 愛知県の大村知事は3日、農林水産省の金子原二郎大臣を訪れ、頭首工の早期復旧や、影響を受けた農家が農薬や新しい苗を購入するための費用の支援などを求める要請書を手渡しました。

大村愛知県知事:
「農業用水にしても工業用水にしても、現場の皆さんの不安を払拭したい。これからも(国と)よく連携して対応していきたい」

 金子大臣は「今後の復旧方法など、県と一緒に検討しながらやっていきたい」と話していました。