夏の参院選を前に各地で準備が始まりつつあります。今回の選挙でも、課題の一つは若い世代の投票率アップ。選挙に対する若者のホンネを取材しました。

 岐阜市で7日から始まった選挙ポスターの掲示板の設置。参院選は公示が6月22日、投開票が7月10日となる見通しで、各地で選挙ムードが高まっています。

 そんな中、三県県志摩市の高校では…。

<候補者を演じる教師>
「私のスローガンとしましては『志摩市をスポーツの力で活性化させる』です」

 教師らが演じるのは選挙の候補者役。18歳で選挙権を手にする3年生を対象に、「模擬投票」が行われました。

 生徒たちは候補者の公約などを判断材料に投票する人を選び、用紙の記入から箱に入れるまでの一連の手順を確認しながら、1票を投じる体験をしていました。

体験した男子生徒:
「今まではざっくりとしていたイメージが、かなり具体的なイメージになったかなと思います」

体験した女子生徒:
「選挙のルールとかやり方とか、選挙運動の仕方とか違反とか、そういうのを全然知らなかった。こういう機会をもらったので参加したいなと思っています」

 選挙権が18歳以上に引き下げられてから6年。前回、3年前の参院選では、10代の投票率は32.28%、20代が30.96%で、全体の48.80%を大きく下回り、依然若者の投票率アップが課題となっています。

 6月4日、名古屋市中区の路上では20代の現役の大学生たち自らが、街行く若者に選挙の投票を呼び掛けました。しかし、選挙に無関心な人の存在を肌で感じる場面も。

 それでも炎天下の中、2時間近くにわたって活動を続けました。

至学館大学の3年生:
「周りの若い人たちも他人事じゃないんだというか、自分も(選挙に)行かなきゃなと思ってくれる人が増えてくれればいいなと思っています」

至学館大学の越智准教授:
「(呼びかけは)けっこう緊張すると思いますけど、やっぱり行動していくということが大事なのかなと思いますので」

 迫る夏の参院選…。若い世代に投票に行くかどうか聞いてみると…。

19歳の女性会社員:
「行くのがめんどくさい」

別の19歳の女性会社員:
「めんどくさい、同じです」

20歳の男子大学生:
「今の自分たちの生活に文句がないっていうか」

「行かない」という若者が多い一方で…。

18歳の男子大学生:
「一応行くには行きます。(予算を)こういうのに使うとかというのを、もっといい方向にしていきたい」

19歳の女子大学生:
「(投票に)行った方が、確かに若者の方が人数は少ないので、あまり意味はないのかなと思っちゃったりもするんですけど、(思ったことを)言わないと変わらない部分があると思うので」

 街で10代〜20代の若者30人に聞いたところ、選挙へ「行く」と答えた人は3割、「行かない」と答えた人が7割という結果に。

 若者の投票率アップ、この夏も待ったなしの課題です。