
22日午前、名古屋高速・小牧線で、路線バスが分岐点に衝突して横転し、炎上しました。この事故で運転手と乗客とみられる2人が死亡、7人が病院に搬送されました。
(リポート)
「名古屋高速・豊山南出口付近です。バスが横転して黒煙が上がっています。消防による懸命な消火作業が続いています」
高速道路を塞ぐように横転し、真っ赤な炎と黒煙を上げて燃える大型バス。さらにその後方では、白い乗用車も炎上。近くには、ケガ人の手当てに追われる大勢の救急隊員の姿も…。
事故は22日午前10時すぎに起きました。
<近くを通った人>
「観光バスだ、大変!熱い、熱いよ!」
警察などによりますと、22日午前10時15分ごろ、名古屋高速・小牧線下りの豊山南出口付近で、名古屋市内から県営名古屋空港に向かっていた路線バスが出口との分岐点に衝突、横転し炎上しました。
事故を目撃した男性:
「近くに来た時は不安になるぐらいのレベルの燃え方というか、恐怖を感じるレベルでした。窓を閉め切っていたので煙自体はそんなに臭いはなかったんですけど、サウナに入っているときの感じというか、ちゃんと車の中で窓を閉めていても熱いなと感じるぐらいの熱でした」

(リポート)
「バスのエンジン部分はむき出しとなり、骨組みだけになっています」
火はおよそ2時間半後に消し止められましたが、露わになったのは車体の骨組みがむき出しになり真っ黒に焼け焦げた無残な姿でした。そして、その車内からは…。
(リポート)
「バスに取り残された乗客がいたのでしょうか、救急隊などが目隠しをして救助作業をしています」
バスの中にいた2人の死亡が現場で確認され、車内から運び出されました。年齢や性別がわからない状態だったということですが、バスの運転手の大橋義彦さん(55)と、乗客とみられています。
この事故では、ほかにもバスの乗客など20代から50代の男性7人が病院に搬送されましたが、命に別状はないということです。
運営会社「あおい交通」によりますと、このバスは午前10時前に名古屋・栄を出発。豊山町の県営名古屋空港に向かう途中で、事故現場となった豊山南出口を降りる予定でしたが、この出口との分岐点に衝突し横転、炎上したとみられています。
また運転手の大橋さん(55)は、1日に名古屋市内と名古屋空港を4〜5往復する業務についていて、22日は午前4時半に出社。出勤した際に飲酒の有無や体温など健康チェックをしましたが異常はなく、午前6時過ぎからバスを運転していたということです。
愛知県小牧市にある「あおい交通」の本社や営業所には22日午後、労働基準監督署の職員が入ったほか、国交省中部運輸局が特別監査に入り、運行や勤務状況に問題がなかったか調査を始めました。
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この事故の影響で、名古屋高速小牧線は現場付近が上下線で通行止めとなり、現在も下りの楠から豊山北の間で通行止めが続いています。