愛知県では12月6日、第8波として新型コロナの新規感染者が初めて1万人を超えました。しかし感染のピークは「先週迎えた」という見方もあります。年末年始も近づく中、感染の状況はどうなっていくのでしょうか。

さくら総合病院の小林院長:
「もしこの第8波がそろそろピークを迎えるのであれば、第7波よりも感染者の数のピークは小さな波になる可能性があります。これは初めてなんですよね、前の波よりも小さい波になるというのは」

 こう話すのは、愛知県大口町にある「さくら総合病院」の小林豊院長です。

小林院長:
「市中の一般の感染者の方が増えれば、医療従事者の中にも感染者が増える。そうすると、どうしても出勤できないスタッフが一定数出てきて、病院の運営をかなり締め付ける。ドミノ式にシフトが回らなくなるということが発生します」

 6日、第8波としては初めて1万人を超える1万150人の新規感染が確認された愛知県。

大村愛知県知事:
「1万人という数字は3か月ぶりですが、非常に厳しい状況だと思います。感染防止対策をしっかりやって、ワクチン接種もお願いして、本格化する冬に備えていきたい」

 一方で、大村知事が口にしたのは感染の「ピーク到来」です。

大村愛知県知事:
「基本的には先週ぐらいがピークではないのかなと。先週の傾向からすると、明日以降は減ってくるんじゃないかと思って、先週の金土日は減りましたので」

 先週金曜日以降、前の週と比べて新規感染者数の減少が続いたことから、「先週がピークだった」との見方を示していました。こうした見方について、小林院長は…。

小林院長:
「安易にピークとは言えない状況なんじゃないかなと思います。この地域の他の医療機関も含めたコロナ入院状況を見ましても、高止まりしているなという印象もあります」

 念頭にあるのは、医療現場にとってのピークがこれからやってくる可能性があるという点です。

小林院長:
「感染者のピークという考え方と、われわれ医療機関のひっ迫具合のピークは少しズレる傾向がありますので、我々としてもまだまだピークアウトはしていないと考えています。ズレは大体1週間から長い時で2週間。最近は比較的、感染者の波と入院患者さんの受け入れ状況の波が少し近づいてきたかなと。ですから1週間ぐらいと感じています」