愛知県警岡崎署の留置場で、勾留中の男性が死亡した問題で、複数の警察官が暴行を加えた可能性があることがわかりました。留置場という閉ざされた空間で何があったのでしょうか。

 警察によりますと、岡崎署の留置場で男性(43)が死亡したのは12月4日。逮捕され勾留中でしたが、息をしていない状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認されました。

 留置場で暴れるなどしたため、保護室に隔離されていた男性。戒具と呼ばれるベルト型の手錠で手足を拘束されていました。

 関係者によりますと、拘束していた時間は100時間以上。男性には精神疾患があり、当時自ら服を脱いだため、裸のまま拘束していたということです。

 また、男性が署員から暴行を受ける様子が、施設内の監視カメラに映っていたということです。

 保護室の監視カメラには、複数の署員らが横たわる男性に足で暴行を加えるような様子も。司法解剖の結果、死因は腎不全でしたが、男性には糖尿病の持病があり薬は与えられていなかったということです。

<愛知県警の幹部>
「広い意味での『暴行』のようなものはあったが、殺意を持って殴るとか蹴るとかではない。持病の薬を飲まなかったことと死因とは関係がないとみている」

 警察は拘束の方法や対応が適正だったかを含め、特別公務員暴行陵虐の疑いの可能性もあるとみて調査しています。