名古屋市営地下鉄では4日から4つの駅で名称が変更になりました。その主な狙いは観光客らへの「わかりやすさ」です。街で反応を取材しました。

 地下鉄への地上の入り口でお披露目されたのは「名古屋城駅」と書かれた看板。4日から名城線の「市役所駅」は「名古屋城駅」にその名前が変わりました。

 市役所駅は1965年の開業以来、58年で初となる名称変更。観光地の名前を入れることで、観光客らに最寄りの駅をわかりやすくするのが狙いです。

名古屋市交通局運輸課の担当者:
「お客さまが名古屋城にお越しいただきやすい名前にと検討させていただいた結果、なったというものです。外国のお客さまにもぜび、コロナ禍があけましたらお越しいただきたいと思っております」

 設置された看板も、本丸御殿の復元にも使われた裏木曽のヒノキに、名古屋城の御城印と同じ書体と、こだわりが詰まっています。

 名古屋の観光地といえば…。

(リポート)
「今日からこちらは『熱田神宮伝馬町』に駅名が変わりました。駅の出入口周辺を見てみますと、熱田神宮の近くというのを彷彿とさせるデザインになっています」

 1900年以上の歴史を誇る熱田神宮。すぐ近くに位置する名城線の「伝馬町駅」も「熱田神宮伝馬町駅」に変わりました。

 4日は早速、多くの初詣の参拝客が利用していました。

60代女性:
「わかりやすくていいと思います」

女子高校生:
「今日は初詣。わかりやすかったよね。伝馬町が熱田神宮に近くにあるって思わなかったから」

「わかりやすい」などとほとんどが好評でしたが、中には次のような意見も…。

60代の男性会社員:
「今、名城線で来たんだけど、一つ前の『熱田神宮西』で降りた方がいいのか迷ったんだよね」

 実は熱田神宮を挟んで北西に位置する「神宮西駅」も、より分かりやすくと4日から「熱田神宮西駅」に変わりました。

熱田神宮の神職:
「熱田神宮としても非常にありがたいことだと感じております。全国でも有名な神社ではございますが、『熱田神宮』と駅に名称がつくことで参拝者の方に非常にわかりやすくなったのかなと感じております」

 正月三が日が明けた4日から一斉に変わった駅名。その作業は未明から進められていました。

(リポート)
「終電終わりの駅のホームです。作業員が線路に降り、駅名標を変える作業に追われています」

 終電後、静まり返った旧市役所駅のホームに集まった職員や作業員。駅名表のシールを剥がしたり改札の路線図を外したりと、始発に間に合うよう作業に追われていました。

 変更に向けて年末から準備を始めていた人もいました。

酒処おばんですの店長:
「熱田神宮に一番近い居酒屋ということで『もうちょっと頑張ってよ』って励まされて。コロナでみんなシュンとしちゃってるので、明るくなったらいいかなと思って」

 熱田神宮伝馬町駅の近くにある、おでんやおばんざいが人気の飲食店。駅名の変更に向け、年末は店のチラシの地図に書かれた駅名を書き直す作業に追われていました。

※4日から名称が変更になった駅
・「市役所駅」→「名古屋城駅」
・「伝馬町駅」→「熱田神宮伝馬町駅」
・「神宮西駅」→「熱田神宮西駅」
・「中村区役所駅」→「太閤通駅」