名古屋入管の施設で2021年3月、スリランカ人の女性が死亡した問題で、亡くなる直前の様子を映した監視カメラの映像の一部が公開されました。

ウィシュマさん:
「長い時間食べてない、長い時間寝てない、1カ月、1週間」

職員:
「わかった。病院に行けるようにボスにお話しするけど、今日行けるかどうかわからないから」

 ベッドに横たわり声を絞り出す、スリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)。

 この11日後の2021年3月、映像が撮影された名古屋入管の施設で体調不良を訴えた後、死亡しました。

 ウィシュマさんの遺族は、入管が必要な医療を提供しなかったとして、国に損害賠償を求め提訴していて、4月6日、弁護団と共に裁判の証拠として提出された監視カメラ映像の一部を報道陣に公開しました。

 ウィシュマさんの妹は映像を公開した理由について「姉がどのように苦しみ、どんなに救いのない環境で見殺しにされたかを知ってもらいたい」と説明しました。

 公開された映像は5分間ですが、2023年6月21日と7月12日には、5時間分の監視カメラの映像が名古屋地裁の法廷で上映される予定です。

※画像は弁護団提供

【動画で見る】「長い時間食べてない…」名古屋入管で体調不良訴え死亡 スリランカ人女性の遺族が監視カメラ映像の一部公開