AI搭載の「ロボット犬」が人に代わって警備ができるのか、中部国際空港で実証実験が始まりました。

 中部国際空港に18日、AI搭載のロボット犬「Spot(スポット)」が登場しました。四足歩行で滑らかに動き回り、倒れていても自ら立ち上がります。

 広い空港で人にかわって警備できるかを調査するため、愛知県と民間企業による実証実験が始まりました。

 関係者以外立ち入り禁止の制限エリアで、AIが不審者を認識すると「ここは立ち入り制限区域です。関係者以外は速やかに立ち退いてください」と警告アナウンスを流します。

 Spotには8個のカメラが搭載されていて、全方位の撮影が可能です。映像はリアルタイムで配信され、離れた場所でも異常がないか監視することができます。

 全長110cmとやや小さめですが、大人の早歩きと同じくらいの最大時速5.75kmのスピードで走ります。

 天候や気温に関係なく24時間体制で警備が必要な空港では、負担が大きい労働環境のため人手不足が課題となっていて、Spotの導入は負担の軽減が期待されています。

中部国際空港の塩田昌弘執行役員:
「人を集めるのも大変になっていて、警備員の負担も増しています。ロボットが代わりになる体制を、空港会社としても整えていかなければならないと思っています」

 県などは今後、実証実験で得たデータを国に報告し、Spotの実用化を目指しています。

【動画で見る】不審者を認識し警告…中部空港に警備用の『AI搭載ロボット犬』導入に向け実証実験 労働環境の改善に期待