愛知県東郷町の保育園に、英語のネイティブスピーカーの先生が登場です。

 アメリカから来たエイプリル先生は今年4月から週に2日、東郷町立の音貝保育園にやってきて、歌や手遊びなどをしながら英語を教えています。

 年少のグループは、英語の質問につい日本語で答えてしまうこともありますが、年長になると「Yellow、Orange、Pink」と、英語での受け答えができていました。

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エイプリル・クワイチ先生:
「英語でしかコミュニケーションがとれないと分かれば、子供たちはより学ぼうとするし、私が誰かをより理解しようとする。なんで私がここにいるかということも」

 このネイティブスピーカーとの英語によるコミュニケーションは、保護者からの要望がきっかけでした。

 去年12月、町から園児らの保護者に対し「英語での活動」についてアンケートを取ったところ、活動を望む声が7割近くにも達したといいます。

 そこで町は、今年度から3000万円の予算を投じて今回の事業をスタート。町内に5つある保育園に週2日ネイティブ講師を招き、1日6時間、子供たちに英語や異文化に触れる機会を設けています。

音貝保育園の園長:
「普段の生活の中で英語を自然と感じられて、それを楽しみながら子供たちが異文化に触れたり、今よく言われている多様性を学んでいただく」

 町と園で話し合った結果「授業・勉強」という形ではなく、子供たちが自然と英語に興味を持つような環境づくりを心がけているといいます。

 3歳から5歳までの幼児とあって集中力が続かないため、ボールを使うなどの工夫も。

 スタートから半年、保護者に反応を聞きました。

保護者:
「私が家で怒ると、娘は『アングリー』って言うようになりました。保育園や学校でやってくれることは、働いているお母さんたちにとってすごくうれしいことだと思います」

音貝保育園の園長:
「社会に出た時に、『あの時に聞いた言葉があるから、社会でこんなことに貢献していこう』とか『世界に出ていこう』という風につながっていってほしい」

 東郷町は、名古屋や豊田に近く自然も豊かなことから、20代後半から30代前半にかけての若い世代が、結婚や家の購入をきっかけに引っ越してくるケースが多くなっています。

 町も、若い世代の出産や子育てに関する希望が叶えられる環境づくりを進めていて、今回の取り組みもその一環です。魅力的な街づくりで若い人たちを呼び込もうとしています。