ウクライナ情勢では、ロシアとの停戦協議が行われましたが結論は出ず、交渉は継続となりました。即時停戦を願う東海地方のウクライナ出身の人たちの思いを取材しました。

 ロシアとウクライナ双方の隣国、ベラルーシのゴメリで行われた停戦協議。

 ロシア側は、ウクライナの非武装化と中立化などを要求。一方ウクライナ側は、即時停戦とクリミア半島を含むロシア軍の全土からの撤退を求めました。

ロシア側代表:
「共通の考えを持ついくつかのポイントを見つけた」

 数日以内にあらためて協議することで合意したものの、意見の隔たりは大きく、停戦で合意できるかは不透明です。

ウクライナのゼレンスキー大統領:
「公平な交渉とは、交渉の瞬間にもう一方にロケット砲を撃ち込まないことだ」

 なおも続くロシアの軍事侵攻。3月1日、名古屋では…。

「ウクライナに平和を!ストップ、プーチン!」

 名古屋市内に住むウクライナ人ら8人が名古屋駅前に集まり、一刻も早く祖国に平和が取り戻せるよう訴えました。

“家から30分位の所で爆発”とメールが…チェルノブイリ原発事故後ウクライナ支援続ける男性「心が痛い」

参加したウクライナ人:
「ウクライナは独立しているでしょ。プーチンの言ったことを、なんで私たちが聞かないといけない」

別のウクライナ人:
「全部壊す、人間どこ住む」

 集会に参加していた首都・キエフ出身のアンジェリカさん(37)、日本人の夫と結婚し来日して10年以上になります。

 今回、ロシアとの停戦協議で結論が出なかったことについて、落胆しています。

アンジェリカさん:
「やっぱりちょっと悲しい気持ちになりました。戦争をやめて欲しい気持ちしかないです」

 集会の参加者の中には、ウクライナ国旗を体に巻いた少女の姿も…。アンジェリカさんの9歳になる娘、クリスティーナさんです。

アンジェリカさん:
「学校がちょうど2週間オンラインになったんですね。1か月だけ日本に来ました。いまクラスメートとかみんな地下に隠れている」

 クリスティーナさんは日本で生まれ、7歳からキエフの小学校に入学。新型コロナの影響で学校の授業がオンラインになったことで、1か月ほど前から日本に残る父親に会うため来日していました。

 そんな中、ロシア軍の侵攻が始まりました。

クリスティーナさん:
「友達に会いたい。(友達は)車で寝てるし寒いし、たまに外に行くけど食べるものはちょっとだけ」

 幼い少女の日常をも奪い取ったロシアの侵攻。クリスティーナさんは帰国できる目途は立っておらず、名古屋から家族や友人の無事を祈り続けます。