将棋の藤井聡太五冠は、9日に行われた順位戦B級1組の最終戦に勝利し、A級に昇級を決め、「名人」挑戦への第一歩を踏み出しました。数々の最年少記録を打ち立てていますが、最年少でのA級昇級については歴代2位の若さとなりました。

 歴代最年少は加藤一二三九段で18歳1か月という驚異的な記録でA級に昇級しています。それでも、藤井五冠は谷川浩司九段の記録を超えて19歳7か月での昇級となりました。

 A級に昇級すると、伝統と格式のある「名人」の挑戦権をかけて戦うことができます。

 プロ棋士は順位戦によってC級2組からA級まで5つのランクに分かれています。A級はおよそ150人いる現役プロ棋士の中で10人だけ。ここで総当たり戦を行いトップとなった人が毎年4月〜6月に名人のタイトルをかけて戦います。

 現在の最年少名人記録は、谷川九段の21歳2か月。誰も打ち破れない記録と言われてきましたが、現在19歳の藤井五冠は来期のA級でトップの成績を収め、名人戦でタイトルを奪取すれば、最速で20歳11か月で名人になることができます。

“名人”挑戦への第一歩踏み出す…将棋・藤井五冠が順位戦でA級に昇級「全体としては苦しい戦いだった」