ドラゴンズOBの近藤真市さんが、東海ラジオ『大澤広樹のドラゴンズステーション』で、就任した大学の野球部での抱負を語った。

 近藤さんは1986年にドラフトで1位指名され、ドラゴンズに入団。公式戦初先発となった1987年8月のジャイアンツ戦でノーヒットノーランを達成し、強烈な印象を残した。引退後はドラゴンズのコーチやスカウトなどを務め、2021年末に退団するまで35年間にわたって、ドラゴンズと共に過ごしてきた。

 2月に岐阜聖徳学園大学の硬式野球部監督に就任。1年前から誘いがあったものの、コーチも務めスカウトとして呼び戻してもらったドラゴンズへの感謝の気持ちも強く、最初は断っていたが「大学側のいつまでも待つという熱意に負けた」と打ち明けた。

誘いを受けるにあたっては、スカウト時代に「こうしたらいいのに」と思いながら指導することができないもどかしさが募り、指導に気持ちが向いて行き、後悔しないようにと家族に相談しながら思い切ったという。選手たちには野球だけでなく、自分が経験してきたことを学生に伝えながら、「人としてどうやって成長させていくかも考えていかなくてはいけない」と話す。

「監督の仕事」についての考え方は「基本は勝つことが一番いいと思うが、失敗しながらどうやって成長させていくかに重点を置きたい」とし、その結果、勝ちが近づいてくるようなチームを目指すという。近藤さん自身も様々な監督の指導を受けたことから、「いいところをチョイスしながらやっていけたら。どんな野球になるかわからないがとにかく楽しみたい」と期待に胸を膨らませている。

 選手たちには「失敗を恐れず、思い切ってやってくれ」と伝えたという。ただ、練習しない選手は使わないと話し、「一生懸命練習する選手はどんな形であれ、試合に出してあげるのが一番」とモットーも明らかにした。

 次の夢は大学から直接プロ入りする選手を育てること。ドラゴンズで培った経験を生かし、岐阜のリーグをレベルアップさせ、「ドラゴンズに選手を送り出すことができたら最後の恩返しができるのかな」と抱負を語った。