
3連休のさなか、三重県菰野町と愛知県南知多町では、廃業したホテルで不審火がありました。現場の近くにはタバコの吸い殻が落ちていて、ここに来る人には、ある共通点がありました。
山間から立ち上る煙…。建物の一室からは勢いよく炎が上がっています。

現場は三重県菰野町にある、湯の山温泉の廃業したホテル「鶯花荘(おうかそう)」。
【画像で見る】“心霊スポット化”した20年以上前に廃業したホテルで火災

20日午前5時半ごろ、近くの住民から消防に通報が相次ぎました。現場は旅館が立ち並ぶ温泉街で、近くには御在所ロープウエイの駅もあります。

通報から6時間以上が経っても、消防による消火活動が続いていました。消防車およそ20台が出て消火活動にあたり、火が消し止められたのは約10時間後。
警察によると、20年以上も前に廃業したというこのホテル。

火の気がないはずの廃墟で、火事が起きた理由は…。
近所の人:
「ネットなんかで心霊スポットで有名になったりして。肝試しだわね」
「最初はイタズラじゃなくて金目の物を取るような人らが来ていて、そのうちにだんだん廃墟になってきたもんで、今度は冒険ってみんなが面白がって行くみたいで」
「夜中に若い子達が4,5人で団体で来て、探検みたいな感じで入って行ったり。だいたい土曜日、みんなが休みになる前あたり。出会った時は注意するんだけど、聞かないよね」
ホテルの入り口には「立ち入り禁止」の看板。そして、その先には柵が設置されていましたが、若者たちが肝試しを目当てに柵をすり抜けて侵入する姿が度々目撃されていました。

廃墟の入口の前には、タバコの吸い殻が複数落ちていました。肝試しに来た若者達が捨てたのでしょうか。

近所の人:
「タバコ吸いながらとか、そういうのじゃないかなと思うんだけどね」
「気色悪いですね、火をつけられたりしたら怖い」
また、この火事の前日には、愛知県南知多町で、廃業したホテル「プルメリア」でも不審火がありました。

このホテルも「廃墟の心霊スポット」として誰でも敷地に入れたといい、7階の廊下に置かれていたカーペットの一部が焼けていました。
3連休に相次いだ廃業ホテルでの不審火。警察は現場検証を行い、出火原因について調べています。