名古屋市中村区の名鉄百貨店で4日から始まった、金やブランド品の「買取フェア」。そこには、売る側にとって嬉しいある仕組みがありました。

 名古屋駅の名鉄百貨店の特設会場にズラリと並んだ個室。

 中を覗いてみると、ブランドバッグを売りに来た人たちの姿が。

50代女性:
「使わないならお金にしたほうがいいかな、高額であればね」

 愛知県南知多町からやってきた夫婦。今回持ってきたのは、シャネルのバッグです。

50代女性:
「25万円(で購入)。旦那に買ってもらいました」

思わぬ高額査定が続出…金の価格が最高値を更新し買取現場に活気 止まらない円安に加えウクライナ情勢も

 そこへ、続々と男性たちが入ってきました。

岡崎屋本店の担当者:
「目の前で4社の社長に来てもらって、目の前で値段を付ける。それも同時に計算機にばっと出します。それで一番高い値段で売るかどうか、考えていただくようにしております」

 男性たちは全て買い取り業者。売りに来た人の前で同時に最大5社が査定し、その中で最も高い値段を提示した業者に売ることができます。

岡崎屋本店の担当者:
「(電卓に)希望額を入れて、口で言わないで下さいね、向こうに聞こえたらダメなので」

 女性が希望したのは35万円。購入した時よりも10万円高い強気の値段です。

 25年前に買ったシャネルのバッグ、4社が示した金額は…。

岡崎屋本店の担当者:
「40万3000円、37万5000円、37万6500円、32万8000円。40万3000円が一番です」

 購入金額より15万円高い「40万3千円」に。その場で売ることを決めました。

50代女性:
「ラッキーですよね。(希望よりも)上行きました。25万円くらいいくかなと思ったんだけど、まさか40万円いくとは思わなかった。(同時査定は)すごくいいと思います。競りと一緒ですよね」

女性の夫:
「本当にびっくり。こんな値段が付くなんて」

 査定金額にバラツキがあるのは、需要と供給のバランスや各社が保有する在庫の数で変わってくるためといいます。

 続いて、北名古屋市からやってきた女性2人。

 査定してもらうのは、50年ほど前に購入した夫の時計とダイヤの指輪です。

70代女性:
「主人も亡くなって、これ一つだけ残っているんですよ」

 まずは時計。ノーブランド品でしたが1500円に。

 続いてダイヤは…。

岡崎屋本店の担当者:
「3万6500円、3万7千円、3万1500円、4万5千円、5万5500円。結構いい値段だと思います」

 リングの部分にプラチナが使われていたこともあり、高額査定に。

 さらに18金の指輪2つも持ってきていました。

「金」については、1グラム単位での買取価格が決まっているため、同時に査定することはありませんが…。

買い取り業者:
「7.8×5086円で3万9670円。20年前だったら5千円です。それくらい金の値段が上がってますんでね」

 ウクライナ情勢や円安の影響から、国内で取引される金の小売り価格が、過去最高水準になっているといいます。

 今回、ダイヤや金などあわせて10万円以上になりました。

70代女性:
「良かったねー、お昼おごるわ」

 その1時間後、さきほどの女性の姿が…。

70代女性:
「時計を買うつもりだから、時計を買ってきました」

 売ったお金で早速新しい時計を購入。

70代女性:
「こんなに査定してもらえると思わなかったから、良かったです」

 名鉄百貨店の「買取フェア」は5月9日まで行われています。