ウクライナから避難してきた12歳と9歳のきょうだいが、愛知県大府市の小学校に通い始めておよそ1か月が経ちました。楽しんで学校生活を送っているようです。

ヤロスラブくん:
「1じかんめおわり…をはじめます、おねがいします」

 愛知県大府市の小学校にある日本語教室で勉強しているのは、6年生のボイコ・マリヤさん(12)と4年生の弟・ヤロスラブくん(9)。

 2人は今年3月、ウクライナの首都キーウ西にある都市ジトーミルから、大府市に住む親族を頼って祖母・母とともに避難。4月8日からこの小学校に通っています。

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マリヤさん:
「たいこ、さかな、みかん、くるま」

 外国人児童向けの教室で勉強を始めて1か月、姉のマリヤさんはひらがなをマスターしつつありますが、弟のヤロスラブくんはもう一歩のよう。

 今は教室でできたベトナムのお友達と遊ぶほうが楽しいようです。

ヤロスラブくん:
「きをつけ、2じかんめおわります」

 2時間目の授業が終わり、やってきたのはマリヤさんが所属する6年3組の担任の先生です。マリヤさんたちは日本語教室に通う一方で、休み時間や体育・音楽の授業などはクラスで過ごします。

 入学から1か月、クラスメートともすっかり打ち解けた様子のマリヤさん。はしで食べる給食も、みんなと協力する掃除もお手の物です。

 この日の最後の授業は「図工」。絵が得意なマリヤさんのそばには、自然と人だかりが…。

同級生の女の子ら:
「うま〜!今度さ、教えてもらおうよ」
「めちゃめちゃ仲良いと思います」

 特に仲が良いというこの2人、どんなことをして遊んでいるのでしょうか。

女の子:
「変顔。(変顔して)…というのをやっています。楽しいです」

 とってもお茶目なマリヤさん、男の子たちの髪の毛を結んでみます。

坊主頭の男の子:
「ムリムリムリ!」

マリヤさん:
「beautiful!」

 日本語での意思の疎通はまだ難しくても、クラスメートとはジェスチャーやスキンシップで通じ合えているようです。

マリヤさんの担任:
「子供たちって本当に不思議で、言葉の壁ってないんだなというのをすごく実感して。マリヤがいつまで日本にいるかわからないんですけど、『楽しかったな』とか『友達いっぱいできたよ』というのが増えたらいいかなと思う」

 6年3組の人気者のまわりには、下校するときまで友達がいっぱいです。

マリヤさん:
「もうちょっと日本語を覚えて、ウクライナの友達と同じように色々な話題の話ができるようになりたい」

 異国の地でできたかけがえのない「ともだち」。次の目標は、日本語を上達してもっともっと仲を深めていくことです。