プロ野球の世界では、数億円を稼ぐスター選手がいる一方、毎年100人を超える選手が戦力外になります。2021年に戦力外通告を受けた元中日ドラゴンズの鈴木翔太さん(26)は、第二の人生として“プロゴルファー”を目指し、新たな一歩を踏み出しています。

■「アスリートとしてもう一度」…プロゴルファーを目指しゴルフ場で働く元ドラ1選手

 スポーツ選手への夢を捨てきれない…。

【画像で見る】第二の人生はプロゴルファー…戦力外通告から始まった中日ドラゴンズ元ドラ1投手の次の挑戦

毎朝5時半からゴルフ場で働いているのは、元プロ野球選手の鈴木翔太さん(26)です。

鈴木さん:
「1年前、こんな仕事しているなんて思わなかった。朝4時過ぎに起きて、4時半に家を出て、5時半から仕事始まって…。考えられない、昔は」

 鈴木さんは、高校を卒業した2013年のドラフト1位でドラゴンズに入団。

背番号18を託され、将来のエースとして期待されていました。

しかし、右手の血行障害を発症。再起をかけた手術を受け、一時はマウンドに戻りましたが、2021年のシーズンをもって引退しました。

鈴木さん:
「正直、自分の中で燃えるものがなかったというか…」

喪失感の中、第二の人生をゴルフ場で歩むことにした理由は、不完全燃焼で終わった現役へのこだわり。ゴルフ場で働きながら、プロゴルファーを目指すことに。

鈴木さん:
「アスリートとしてもうちょっとやりたい。そう考えたときに一番身近にあったのがゴルフだったので挑戦したいと」

仕事が終わると、重さ10キロの道具をかついで練習へ。ドライバーの飛距離は300ヤードですが、細かい技術は、まだまだこれからです。

鈴木さん:
「動いているボールは打てるのに、止まっているボールが打てない。難しいゴルフって」

朝から晩まで、12時間以上ゴルフ場に入りびたり、26歳の元ドラ1選手が再出発しています。

鈴木さん:
「ツアー大会に出て、賞金を稼ぐのをイメージしながらやっています。期限決めて、30(歳)までと決めているので、そこまではゴルフ一本でやっていきたい」

新たな目標は、プロゴルファー。野球を離れた鈴木さんの次なる挑戦は始まったばかりです。