ヘルシーでもちもち!名古屋市熱田区で誕生した新感覚のハンバーガーが人気となっています。

 毎月1日に名古屋の熱田神宮で開かれる「あつた朔日市」。

この地にゆかりがあるおよそ20店舗が屋台を出しますが、その中に客が次々と買っていく人気商品が「かまぼこバーガー」。

【動画で見る】小学校教師が“かまぼこの材料”知らず一念発起…老舗が開発した『かまぼこバーガー』市の屋台で人気商品に

客:
「(かまぼこが)主張し過ぎてないというか、さっぱりしているのですごく食べやすい」

別の客:
「フィッシュバーガーよりちょっといい感じ。私はこっちの方が好きです」

もちもち食感が良いなどのかなりの高評価で、用意された50個は完売しました。

 作ったのは江戸時代に創業した大矢蒲鉾商店で、熱田生まれの名物「名古屋かまぼこ」などを製造しています。

大矢蒲鉾商店の6代目:
「名古屋かまぼこは朱色が特徴になっています。織田信長さまが赤色・朱色が好きだった」

色だけでなく、良質な材料を使うことで生み出される弾力の強さが特徴。材料のスケソウダラなどの状態によって、職人の技で蒸し時間や温度を微調整し、強く、弾ける食感を実現しています。

 そんなこだわりの味を160年守り続けていますが、3年ほど前ある“事件”が起きていました。

大矢蒲鉾商店の6代目:
「小学校の先生がウチに見学に来られた時に、『かまぼこって何でできているんですか?』と質問をされて、このままじゃいかんなと本当に思いました」

先生が、かまぼこが魚からできていることを知らない事実に愕然…。何とか、かまぼこの魅力を伝える方法を探る中、若者に人気の「ハンバーガー」にすることを思いつき、1年かけ完成させました。

ひじきやニンジンが入った揚げかまぼこに…。

シャキシャキの玉ねぎ、トマトの酸味をいかした濃厚なミートソースをたっぷりと。レタスをのせ、熱田区のパンの店から仕入れている特製バンズではさんで出来あがりです。

 2021年から「あつた朔日市」で売り始めると、次第に話題を呼び名物商品に。

大矢蒲鉾商店の6代目:
「魚離れがすごく進んでいるので、『かまぼこっておいしいものなんだ』『骨もないし魚を食べるにはちょうどいいんだ』と思ってもらって、かまぼこが広まってもらえたら」

今後は月に1回、大矢蒲鉾商店の店頭でも販売する予定だということです。