
サッカーのワールドカップで、日本代表は、悲願のベスト8をかけた強豪クロアチアとの一戦で、PKの死闘の末、敗れました。大健闘のベスト16でした。
グループリーグで格上のドイツやスペインを破り、1位で通過した日本。悲願のベスト8をかけた一戦、相手は前回大会準優勝の強豪クロアチアでした。
名古屋市中区のスポーツバーでは、およそ80人のサポーターが集結。安全を考慮し警備員も配置しました。

愛知県豊田市で声援を送るのは…。
(リポート・豊田高校)
「日本代表のキャプテン、吉田麻也選手の母校の豊田高校です。今日は恩師や卒業生などが集まって、これから試合を見守ります」
日本の守備の要、キャプテン・吉田麻也選手(34)の母校、豊田高校。
ついに決勝T初戦へ…対戦相手の『クロアチア』愛・地球博きっかけに交流続く愛知県碧南市では「心中複雑」

在校生の寄せ書きが飾られ、当時の担任の先生や卒業生など、およそ40人が固唾を飲んで見守りました。

高校2・3年時の担任の青木先生:
「夢に一歩一歩近づいていく子ですので、本当に実現してほしい、実現してくれると信じています。涙流しながらのガッツポーズが見たいですね」

エールは室温およそ100度の灼熱の名古屋市中区のサウナからも。
客:
「カタールでやっているということで、選手たちも暑い中でやっているので、僕らもその分汗をかかないと」
いろんなところから声援が送られる中、悲願のベスト8をかけ、運命のキックオフ。
前半終了間際の43分、堂安選手のクロスを起点に前田選手がゴールに流し込み、日本が待望の先制。そのアシストは吉田選手でした。

しかし後半10分、相手のヘディングシュートがゴール右隅に吸い込まれ同点に。
勝ち越したい日本は後半19分、三重県菰野町出身の浅野拓磨選手を投入。
(リポート・四日市市のバー)
「お店では浅野コールが巻き起こり、皆さん大盛り上がりです」

浅野選手の兄・将輝さん(31)が経営するバー「Hvala(フバラ)と」では、常連客などが集まり試合を見つめます。
浅野選手の兄・将輝さん:
「1~2時間前ぐらいにLINEしていて、『今日もみんなで見るから頼むぞ』と伝えました。『頑張ります』って言っていました」

浅野選手も積極的にゴールを狙いますが勝ち越しはならず、そのまま今大会初の延長戦へ。
延長前半14分、三苫選手が強烈なミドルシュートを放つも、相手キーパーにはじかれます。延長後半も両チーム決められず、PK戦へ。
日本は1人目、そして2人目も止められますが、2−0と絶体絶命の場面で登場した浅野選手が決めて2-1に。
しかし、4人目のキャプテン・吉田選手も外し、悲願のベスト8への夢はここで潰えました。

中区のスポーツバーの客:
「ちょっとまだ言葉が出ないですね。悔しいです」
別の客:
「やっぱりベスト8の壁はすごく高いなと感じました」
浅野選手の兄・将輝さん:
「とにかくお疲れさまでした。年代的にも次の大会もないことはないと思いますので、また4年後に向けて準備をお願いしたいと思います」
また、吉田選手の母校・豊田高校では…。
高校時代の体育教師の松原さん:
「ここまできた過程というか、頑張ってきたこと自体が素晴らしいことだと思いますので、麻也を褒めてやりたいと思います」
高校2・3年時の担任の青木先生:
「前を向いていくんだっていうのが、ここまでたどり着いたと思うので、吉田麻也のスピリッツが継承されていくことを期待したいと思います」
夢の続きは、また4年後…。
吉田麻也選手(試合後):
「感謝しかないですね。僕もすごく悔しいですけど、もうありがとうございますと言うしかないですね」