
名古屋名物の「きしめん」は愛知県刈谷市が発祥の地といわれています。その刈谷市に、お客さんが驚くきしめんのお店「きしめん専門店 いこま」があります。

男性客:
「ちょっと取れません…。ヤバイです」
お客さんが驚くのはワイドすぎて取れないほどの驚愕の幅広きしめんです。その幅は8cmあります。
【動画で見る】店主が“食べにくさ”を追求…手打ちきしめん専門店に客も驚く『8cmの超幅広麺』逆に超細切4mmの麺も

お客さんに味の感想を聞くと、インパクトだけでなく味もおいしいと話し、この麺のファンもいます。
男性客:
「すすりにくい。きしめんという先入観があるじゃない?これがきしめんといわれないとわからない。だけど食べ応えがあるし、おいしい」
別の男性客:
「いつもこの幅広を頼むんですけど、幅が広いとスープがすごく絡むんですよね。めちゃくちゃおいしい。だから幅広が無性に食べたくなって」
通常の麺よりも弾力がありスープともよく絡むため、こればかりを注文するお客さんもいるということです。

この店には逆に、幅4mmの超細切りのきしめんもあります。

女性客:
「私は細麺派ですね。なんか食べやすいですし」
細切りはスルスルとのど越しがよく、これが好きというお客さんもいました。

なぜ極太と極細のきしめんを作ろうと思ったのか、お店の主人、池田秀哲さんに聞きました。
いこまの池田秀哲さん:
「普通の麺を自分で作って切っている時に、最後必ず(端の部分が)余るんです。捨てるのがもったいないなと思って、ある日、お客さんに端切れの部分をサービスでお出ししたら喜んでもらえたので。最初はもう少し幅が狭かったんですよ。お客さんが食べている時に『食べにくいけど、なんかこういうのいいな』と言うから、もっと食べにくくしたいなと思って、もっと幅広くしてもっと食べにくくしようかなと思って幅広くしました」
そして細切りは、そば打ちが趣味というご主人がボーっとしていて、うっかりそばと同じ細さに麺を切ってしまったのがきっかけだったということです。これもいいのではないかとメニューに加えたといいます。
手打ちのきしめん専門店だからこそできる幅の違い。もちろん通常のサイズも選ぶことができます。

池田さんは、元は自動車関連のメーカーに勤めていたといいます。
池田さん:
「55歳で他の事をやりたいなと思って、せっかくだったら刈谷の名物を何か作りたいなと思って、きしめん屋を始めることにしました」
きしめん発祥の地、刈谷市で生まれた超ユニークなきしめんは、幅広と細切りはそれぞれ限定5食のため、土日は早い時間になくなることもあるということです。