名古屋市千種区の東山動物園で新しく「ジャガー舎」が完成し、10月24日から一般公開が始まります。中南米では“食物連鎖のトップ”といわれるジャガーについて、外見の特徴や生態などを調べました。

 ジャガーはヒョウやチーターと外見が似ています。見分け方について、東京のサンシャイン水族館がホームページ「いきふぉめーしょん」で解説しています。

 体にある「斑点」に注目すると、ジャガーとヒョウには似たような模様があります。中心がオレンジ色っぽくなっていて、その周りを黒い花びらのような模様が囲っていますが、これを「梅花紋(ばいかもん)」といいます。

 ジャガーとヒョウでは、この「梅花紋」に違いがあり、ジャガーは梅花紋のなかに“黒い点”があるということです。ヒョウには点はありません。チーターには「梅花紋」はなく、黒の斑点が体を覆っています。

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 しかし、東山動物園にいるジャガーの「マヤちゃん」は毛色が「黒」で、梅花紋がわかりません。ジャガーの毛色は、10頭に1頭が遺伝子の関係で「黒」になるということです。

 どう見分ければいいのかを東山動物園に聞くと、「黒くてもうっすらと模様はある」「ジャガーの方が体格が大きく噛む力が強いので頭も大きい」ことから、ヒョウと区別がつくと話していました。

 ジャガーという名前ですが、南米の先住民の言葉で「一突きで殺すもの」という意味を持つとされています。顎の力が強く、獲物の頭を噛み砕いて仕留め、ワニやヘビのアナコンダを食べてしまうほどで、中南米では“食物連鎖のトップ”に君臨しています。

 東山動物園では、馬肉や鶏肉を食べていて、飼育員が直接、床の上に置いて与えています。

 アマゾンの密林などに行かなければ対峙することはありませんが、もし人間がジャガーに出会ったらどうすればいいのでしょうか。

 東山動物園に聞くと、「ジャガーはネコ科の中では泳ぎも上手で、木にも登るため、完全にジャングルに適応している猛獣。“エサが来た”くらいの感覚であっという間に狩りの対象にされてしまい、『逃げる前に一撃で殺されてしまう』」ということです。

 獰猛なジャガーですが、東山動物園では24日から一般公開され、ガラス越しで会えます。

 新しい「ジャガー舎」は、総工費は10億円、展示室の広さはこれまでの約20倍の400平方mとなり、プールも設置されています。