インタビュー

毎週土曜よる11時40分

実際に原作を読んでの感想や、一番心を掴まれたシーンなどを教えてください。
 心に響いたのはラストシーンです。実際にあった話なのではないかと思うぐらいにナチュラルに、そして不妊治療のことなど現代の問題も組み込まれています。この作品がドラマ化されたときには、ぜひ出演したいと思わせてくれた小説でした。久しぶりの主演での出演を受ける一番の決め手にもなりましたね。

不妊治療の末の養子縁組。どうしても子供が欲しかった佐都子さんの気持ちはわかりますか?
 はい。私も子供がいるのでわかります。栗原夫妻のような養子縁組は1つの考えだと思います。ただ、決断には勇気が必要だったのではないでしょうか。そこからは佐都子の芯の強さというか、これから自分が育てるんだという強い意志を感じました。辛い不妊治療が終わってまたそこから子育てが始まるわけですから。

佐都子のイメージをどう捉えていらっしゃいますか?
 佐都子が芯の強い人というのは間違いないですね(笑)。そして、養子を迎えたお母さんではなく、実子を育てるお母さんと同じように演じるようにしています。何かあったときには“養子縁組”ということの記憶はありますが、そこを生活には持ち込まず、彼女は毎日が充実して楽しいと思うんです。でも朝斗が、「広島のお母ちゃん」と言ったときには少しだけ気持ちも暗くなるのかな。でもだからこそ、普段から明るくしているという性格もあるかも知れないですね。

安田さんが、子育てをしている上で一番大事にしている事は何でしょうか?
 やっぱり子供を信じることでしょうか。たとえば、少し違うかなと思うことも、ある期間まで信じて、この子は頑張ってやっているのでもう少し見てみようとか。頭ごなしに否定するのではなく、この子なりに必死にやっていることは、きっとなにかあるのだろうと思って信じるようにしています。子供にもプライドがありますから、そのプライドを傷つけないように心がけています。

親の幸せとはどのようなものだとお考えでしょうか?
 子供が幸せだと思っていることが親の幸せかな。子供が“幸せだなぁ”っていう顔を見るのが私の幸せです。子供にはいつも、「好きなことを見つけて」って言っているんです。どんなことでもいい、趣味でも仕事でも好きな人でもいいですしね。「これ、好き」って言うものがあると、人は幸せにつながるような気がします。よくそういう話を子供ともしていますね。

朝斗くん(林田悠作さん)とも、いい親子関係を築けているように思えます。
 とても可愛い子で、一生懸命仕事をしていますね。でも、ちょっと会話をして手に負えなくなると「お母さん見てるよ~」って、言います。そうするとちゃんとやるので、この手はありだなって(笑)。大人が思うより子供って頭がいいんです。朝斗もとても頭が良くて、子供は結構、大人のやっていることを見ていますよ。だから、こちらも心してかからないとね(笑)。

視聴者の方にメッセージをお願いします。
 このドラマには様々な女性が登場するので、女性の方は、自分ならこの場面ではこういうチョイスをするな、など、いろんな角度で楽しんで頂きたいです。あとは、子供や人に対する大きな愛がたくさん入っているドラマなので、そんなたくさんの愛を感じて頂けたら嬉しいですね。
東海テレビ