三重県四日市市に、ふるさと納税の戦略プロデューサーという肩書きの職員が着任しました。年収1000万円という破格の条件に、市の期待の大きさが表れています。

日下幸一郎さん:
「はじめまして。この度、ふるさと納税・シティプロモーション戦略プロデューサーを務めさせていただくことになりました日下と申します」

 四日市市のふるさと納税の戦略プロデューサーの公募で、147人もの応募者の中から選ばれた日下幸一郎さんは、山口県下関市出身の59歳。

 大手広告代理店・電通に37年間勤務し、コピーライターとして様々な企業のPRを手がけた広告マンです。

四日市市・広報マーケティング課長:
「四日市と言えば萬古焼、手延べそうめん、伊勢茶、ザ・四日市という定番商品ですね」

 ふるさと納税で800点以上の返礼品を揃える四日市市ですが、全国の名だたるグルメなどが集まるふるさと納税のマーケットでは見劣りする品揃え。

 2021年の四日市市への寄付金はわずか5000万円。市民が他の自治体に寄付した額との差し引きは8億円もの“赤字”で、市内に37ある小学校の1年分の給食費に相当し、大きな改善が求められています。

 その救世主として、“年収1000万円”という破格の待遇で着任した戦略プロデューサーの日下さん。早速、課題を指摘しました。

日下さん:
「PRの仕方とかマーケティング的な視点とかが、成功している自治体に比べて若干弱いかなと思いますので。(好待遇は)もちろんありがたいんですが、それよりも地方創生で、何かお役に立てればいいなという思いでやって参りました」

森四日市市長:
「市役所の限界を超えていくようなスパイスをきかせてもらって、ふるさと納税の起死回生となるような一手を打っていけたらと思います」

【動画で見る】年収1000万円と異例の好待遇…四日市市が赤字の“ふるさと納税” 救世主として広告マン着任「PR弱い」