三重県津市の住宅街で3月、ワゴン車が事故に遭いました。窓ガラスが粉々に大破するほどの衝突の相手は“鹿”でした。

 窓ガラスが大破したワゴン車。座席には散乱したガラスの破片が…。

車の所有者の男性:
「ガラスが爆発したみたいな感じで、バリンって一瞬で無くなっちゃった感じですね」

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 3月15日午前11時前、三重県津市の住宅地で起きた事故の凄まじい衝撃を物語る写真です。衝突の相手は、車ではなく「鹿」。車のドアには鹿の体毛も付着していました。

男性:
「バックミラーを見た時に、後ろに鹿がいたんですよ。車の高さと一緒くらいあったと思うんですけど。(衝突した後)立ち上がって、そのまますっと走って逃げていきました」

 助手席だけでなく、後部座席左の窓ガラスも割れました。

男性:
「何が起こったかさっぱりわからなくて。よく映画とかで空襲があってガラスが割れたみたいな、あんな感じで」

 鹿に突進された男性の車は、窓ガラス3枚と座席シートの取り換えに加え、ボディのキズなどの修理におよそ70万円かかったといいます。

 事故があった現場は、近鉄久居駅とJR高茶屋駅の間、住宅地に囲まれた見通しの良い直線道路でした。

 突如、住宅地に出没したという一頭の鹿に、近所の住民たちは驚きを隠せません。

近所の人:
「鹿なんて…聞いたことない。犬かなにかと間違えたんちゃうの」

別の人:
「鹿!?この辺に鹿出たの?ウソやろ、聞いたことないそんなもん。俺ここに42年おるもん」

 実は去年1年間で、津市内では車と鹿の衝突事故が32件発生。三重県内では、鹿が429件、猪が42件も起きています。

 最近は住宅地でも鹿との衝突事故が発生していて、警察は注意するよう呼びかけています。