ドキドキ初体験

Jリーグ取材歴、26年。

初めての体験です。

J1昇格プレーオフ

 

11/26にその準決勝がパロマ瑞穂スタジアムで行われまして、

名古屋グランパスはジェフ千葉を迎え撃ちました。

 

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今季千葉には2戦2敗

『ハイプレス・ハイライン』の超攻撃的な戦術の術中にはまり

2戦とも完敗でした・・・

負ければ終わり、Dead or Alive・・・

かつて経験したことのない緊張感です。

 

迎えた運命の一戦、

名古屋・風間監督はこの大一番に向けてシステムを変更。

そしてこれは最大の驚きでしたが、

1年間こだわってきた最終ラインからショートパスをつないで

攻める戦い方に固執するのをやめ、ロングボールも使うサッカーを選択。

これが見事にはまります。

 

前半はほとんど主導権を握りましたが終了間際のセットプレーから

先制を許します。

しかし、後半16分、田口泰士選手『神の手』ゴールで同点!

このゴールが決まった時の瑞穂の大歓声は

かつて経験したことのないものでした。

これで流れが大きく変わります。

その5分後、

ハイラインで大きく空いた千葉最終ラインとゴール前のスペースに

GK武田選手のゴールキックが・・・

千葉GKの佐藤選手がペナルティエリアを飛び出し

ヘディングでクリアしようとしましたが「かぶってしまう」ミスにjなり

シモビッチ選手が流し込んでついに勝ち越し。

その後シモビッチ選手がさらに2点を取って、結果4-2で大一番を制しました!

 

試合終了のホイッスルが鳴り

喜びを爆発させる名古屋イレブンと

ガックりうなだれる千葉の選手たち。

ベンチで見守った選手も試合後のあいさつのために歓喜のピッチへ・・・

 

ここで私はある人の動きを追っていました。

この日もスタメンを外れていたGKの楢崎正剛選手

歓喜の名古屋の選手の輪に加わる前に、

その足は千葉イレブンの方へ、1人だけ違う色のユニフォームを着ている

プレーヤーの方へと歩いていきます。

痛恨のミスで勝ち越し点を献上することになってしまった

千葉GK佐藤優也選手のところでした。

優しく抱擁し、声をかけます。

きっとそうするだろうなぁ、と思って目で追っていましたが、

予想通りの行動でした。

 

試合後のミックスゾーンで話を聞くと、こんな話をしたそうです。

「GKの前に大きくスペースが広がる千葉の戦術では、

起きてしまいがちなミスです。

前回対戦した時にはいいセーブをしていたし、ま、こういう日もあるよ、と。」

J1リーグ前人未到の631試合出場のレジェンドプレーヤーにも

自分のミスで落とした試合はあったことでしょう。

GKにしか分からないその辛さ、佐藤選手も救われたのではないでしょうか。

 ここのところスタメンを武田選手に奪われ、

葛藤やジレンマもあるであろう中で見せたベテランの思いやり。

もう一度、J1の舞台に立ってほしいと強く思ったのでした。

 

さぁ、J1昇格へあと1勝。

相手は福岡。

運命の一戦は12月3日キックオフ。

 

ちなみに『誕生花』というのがあるそうで、

この日の花はラベンダー

その花言葉は『期待』『沈黙』などなど。

 

期待しています!

沈黙だけははしたくない・・・

 

 

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