祭人魂 毎週土曜 11:25~放送

伝統ある祭に情熱を燃やす「祭人」に焦点を当て、地元に息づく祭の魅力を浮き彫りにする。祭人魂─古から伝わる「祭」。その土地の「人々」の息吹が感じられ、「魂」が脈々と受け継がれていく

次回放送

#335

2021.3.20放送

祭り復興への思い

少子高齢化による後継者不足、祭りに代わる娯楽の進化、
町が抱える経済問題など、時代の変化に伴い、様々な祭りが途絶えている。
祭り復興は困難を極めるといわれているが、
無くなった祭りを復活させたいと尽力する者たちがいた。
愛知県犬山市を流れる木曽川で行われていた「犬山川祭」。
提灯をつけた5艘のまきわら船が川を下る。
昭和30年代、川に堰が築かれ途絶えた。
活気を失った川沿いの町を、祭り復興を通じて盛り上げたい。
人が人を呼び、人と人を繋ぐ。
止まりかけていた地域の歯車が、再び動き出した。
愛知県美浜町では、昭和32年まで、
海の安全と町の繁栄を祈って千石船をかたどった山車を曳いていたという。
以降、祭りが無い中でも有志が集まり、
山車のほこりを払い金具の錆をとるなど、今までずっと、大切に守ってきた。
「山車を守る事」は、小野浦の人々にとって何を意味するのか。
三重県四日市市では、豊漁と安全を祈願する磯津鯨船祭りが行われていた。
去年、町に再び活気を降り戻そうと、
地元の若者たちが中心となり保存会を立ち上げた。
お披露目会には総勢800人近くが集まり、復活ムードを盛り上げた。
祭りは文化。しきたりも含めて継いでいってほしい。
自治会長の言葉が復活の決め手となり、
今年の秋の開催に向け、着々と準備を進めている。
一度は途絶えてしまった各地域の祭り。
復活させるのは至難の業。
だからこそ、今改めて祭りの意味を考える。