
三重県の英虞湾で起こっている、真珠養殖に使われるアコヤガイの稚貝の大量死。県が生産した稚貝にも被害が出ていることが分かりました。
三重県では去年アコヤガイが大量死したことを受け、今年から生後1年未満のアコヤガイの「稚貝」の生産を始めています。
今年は200万個の稚貝が生産され、志摩市ではそのうち20万個を使って、真珠を生産する母貝に育てる実証実験を行っています。
24日、実証実験が行われている湾内のイカダを取材すると…。
養殖業者:
「こんだけ生きとりゃ…うん、上等。この貝は全部処分するんやけど、ほとんど死んどる貝やもんで」
全体の4割ほどが死んでいるように見えます。一方で、残りは1センチから2センチほどと、実証実験を始めた3か月前に比べ、10倍ほどの大きさまで育っているということです。
養殖業者:
「これはもう何かの訳があって生き残った強い貝だと思うので、何とか大事に育てたい」
英虞湾では今年も一部の場所でアコヤガイが死んでいるのが見つかり、県の調査で250万個あまりの稚貝が死んだことが確認されていますが、大量死の原因はいまだ分かっていません。