愛知県の大村知事は9日、新型コロナウイルスへの名古屋市の対応について、市内全体の検査数を把握できていないとして、「正確な数値をもらわないと困る」と、厳しい口調で注文を付けました。

 名古屋市では新型コロナウイルスの検査は、市の衛生研究所、民間の検査機関と医療機関で行われていますが、検査数について、民間の医療機関には、報告を求めていません。

 大村知事は9日の記者会見で、「皆さんに行動の変容をきつく強く要請しているわけで、客観的なデータを把握して正確な情報を提供するということをしなければいけない。正確な数値をもらわないと困る」と厳しい口調で注文をつけました。

 検査数を正確に把握しないことで陽性率が高く出ているため、大村知事は、「市民の命がかかっている。即日リアルに集計して報告をもらいたい」と話しています。

 大村知事の指摘に対し、市の担当者は、「報告事項を増やすと医療現場の混乱を来す恐れがあるため、求めてこなかったが、盆明けには報告を求める方針だ」としています。