9月1日は「防災の日」です。私たちはいつ起こるかわからない大地震に加えて、台風や集中豪雨といった自然災害に備えなければなりません。

 毎年、東海地方でもいざという時のために防災の日に救助訓練などが行われますが、今年はコロナ対策を意識したものもありました。

 1日、愛知県庁で行われた『シェイクアウト訓練』。シェイクアウト訓練とは地震発生時にとっさに身の安全を確保するため、行動を確認する訓練のことで、大村知事や職員らが警報音にあわせてしゃがみ込んで頭を守る姿勢を取りました。

大村愛知県知事:
「災害はいつどこで発生するかわかりません。新型コロナウイルス感染症への対応も念頭に起きながら、実践的な訓練を通してしっかりと備えたい」

 いつ起こるか分からない地震への備えに加えて、今年はコロナウイルスの感染防止対策も重要なポイントです。

一般人役の参加者:
「2階の向こう側の部屋に、コロナの感染者で自宅待機しているという人がいます。どうか助けてください」

訓練の参加者:
「コロナに感染した人がいるとのことなので、防護服をちゃんと持って行ってください」

 愛知県豊橋市で行われた救助訓練。コロナウイルスに感染した疑いがある人が半壊したマンションに取り残されたとの想定で行われました。

 感染防止のために防護服に身を包んだ警察官が瓦礫が散乱した通路を抜けていきます。建物から救出するときは救護者にマスクを着用しストレッチャーに載せて搬送。

 さらに、ついたてを使って感染者が避難するスペースを確保し災害時の感染防止対策の手順を確認しました。

 各地で行われた訓練、大がかりなものも…。

(リポート)
「脱線した列車から乗客を安全な場所に誘導する訓練が行われています」

 岐阜県の中津川駅でJR東海が行った訓練。職員らおよそ140人が参加し、列車の乗客の誘導やケガ人の搬送などの手順を確認しました。

 今年初めて訓練に取り入れられたドローン。上空から脱線した列車の状態を確認し、被害の把握に役立てることにしています。

(リポート)
「車体を持ち上げて脱線した車輪をもとの位置に戻しています」

 乗客の避難から専用の機械を使って、およそ39トンある車体を線路に戻す一連の流れをおよそ3時間かけて確認しました。

JR東海 東海鉄道事業本部の担当者:
「(災害時には)連携が重要。常日頃から訓練を継続して行うことが肝要と考えております」