岐阜県笠松町の特別養護老人ホーム「銀の郷」で、介護を放棄するネグレクトを受けたとして、死亡した入居者の遺族らが、施設を運営する社会福祉法人とその代表を刑事告訴しました。

 告訴状によりますと、笠松町の特別養護老人ホーム「銀の郷」では、給料の未払いなどが原因で去年5月に職員が一斉に退職。入居者は十分な介護を受けられなくなり、その後相次いで4人が死亡したということです。

 亡くなった入居者の遺族4人は6日、施設を運営する社会福祉法人「徳雲会」とその代表理事の女性を、介護を放棄するネグレクトを行った保護責任者遺棄の疑いで岐阜県警羽島署に刑事告訴し、受理されました。

 入居していた母親を亡くした遺族の女性は、「告訴状を受理してもらえてスタートに立てた気持ち。捜査で母が亡くなった原因をしっかり調べて欲しい」と話しました。

 一方、施設側は東海テレビの取材に対し「担当者が不在でコメントできない」としています。

 この問題を巡っては、今年9月に遺族4人が施設側に対して、4400万円の損害賠償を求める民事訴訟を岐阜地裁に起こしています。