コロナ禍の中での受験シーズン、予備校に異変が起きていました。

 名古屋市千種区にある秀英予備校。大学入学共通テストが目前に迫り、受験生は最後の追い込みのはずですが…。

(リポート)
「例年、この時期はほとんど満室になるという自習室ですが、今日は生徒の数は少ないようです」

 広い自習室に生徒の数は5人ほど。ラストスパートをかける受験生で、全ての席がぎっしりと埋まる例年の様子とは対照的です。理由はもちろん…。

秀英予備校名古屋校の担当者:
「外出自体を避けたい、移動等での感染リスクを避けたいというのは、実際に利用していた生徒からも上がっていましたので、やはりそれが原因の一つかなと思います」

 また受験生の志望校にもある変化が…。

担当者:
「例年2~3割は関東圏の大学を受けたいという生徒がいたんですけれども、関東圏の大学がオンラインでの授業になることが多いということで、今年に関してはさらに減って全体の1割いるかいないかくらい。例年以上に地元志向が強い入試となりました」

 他にも、今年は試験会場での講師による応援も自粛が求められるなど、大学受験は新型コロナの影響を大きく受けています。

 もう1つ、受験生たちを困惑させているのが入試制度の変更。

 センター試験にかわって今年から導入される大学入学共通テストは、英語のリスニング問題の比率や国語の文章量が増えるなど内容も変更され、思うように点数が取れない受験生も多いといいます。今年の大学受験は苦難の連続のようです。

担当者:
「(生徒たちは)自分たちの世代はちょっと運が悪いなと、不安というか精神的にも集中できない様子は見受けられました。条件はみんな同じということで、予備校としても入試の最新情報を常に提供して、自分の力を出せば合格できるんだと。最後まで諦めずにやることが大事だと思います」