愛知県の大村知事に対するリコール運動を巡り、アルバイトが署名を偽造したとされる問題で、リコール運動の団体の事務局関係者が、アルバイトを集めるよう名古屋の広告関連会社に発注したとみられるなど、不正の構図が徐々に見えてきました。

高須院長:
「明確に、何の関係もありません!」

 22日午後の会見で、強い口調で不正署名問題について、自らや団体の関与を否定した高須クリニックの高須克弥院長。

高須院長:
「佐賀県なんてのは僕はいっぺんヘリコプターで行ったことがあるだけで、それ以来いっぺんも行ったことがありません」

 高須院長が主導し、河村名古屋市長が支援した大村知事のリコール運動。県選管に提出された署名の8割以上が無効とされ、アルバイトが署名を大量に偽造した疑惑が浮上。取材を進めると、不正の構図が徐々に見えてきました。

署名簿書き写しのアルバイトをした男性:
「大ホールみたいなのがあって、折り畳みの机がダーッと並んでいて、名簿の束がドサドサッと置いてあって、転記する用の名簿があって、そこに名簿を見ながら書き写すようにと指示がありました」

 こう話すのは、署名簿に愛知県民の名前や住所を書き写すアルバイトをしたという福岡県久留米市の男性。

 男性によりますと、去年10月下旬、人材紹介会社を通じて佐賀市内の貸会議室に集められ、多くのアルバイトが用意された名簿の名前などをリコール用の署名簿に書き写す作業をしたといいます。

アルバイトをした男性:
「若い方も男性も女性もいましたし、女子大生くらいの方も。上は50代60代のおじいちゃんおばあちゃんもいました。ぎゅうぎゅう詰めで100人近く。人材派遣会社から募集がきて、それに応募するような形で参加しました」

 関係者によりますと去年10月、リコール運動を支援していた名古屋の広告関連会社の下請け会社から、さらに人材紹介会社を通じて「署名偽造」のアルバイトが募集されたといいます。

 その際、団体の事務局から広告関連会社に「人を集めてほしい」と依頼があり、現金数百万円が支払われたとみられています。

 発注書の日付は10月中旬。署名集めの期限は、大部分の市町村で去年10月25日まで。最終盤を迎えても署名が必要な数に達しないとわかり、偽造に動いた可能性があります。

 また関係者によりますと、発注書には事務局幹部のものとみられる署名と捺印があり、地方自治法違反の疑いで捜査を進めている愛知県警は、すでにこの発注書について任意で提出を受けたとみられています。

 22日の会見で大村知事は…。

大村愛知県知事:
「高須氏、田中氏、そして河村氏、そのお三方は事実関係が『こういうことだった』ということは、明らかにする責務があるのではないか」

 一方、河村名古屋市長は…。

河村名古屋市長:
「名簿の偽造なんていうのはね、想像のはるかかなたというか、全くありえないことなんですよ」

 また高須院長は…。

高須院長:
「絶対にこんなケチくさいことを、僕がやるわけがないです。すごく細かい話ですから、嫌になるくらいケチくさい話で、こんな貧乏ったらしいことをするわけがないです。もしやるんだったら、もっと堂々と大掛かりにやります。みんながあっと驚くような。ほんっとうに貧乏くさい!自分では一生懸命働いて、今社会還元やってる最中だから、現金は持ってますよ。でもそんなことにお金使うために社会還元やっているわけじゃないのに、僕の言葉を聞いていない庶民は、絶対にコイツだって思いますよ。初めからストーリーができていて、そこにはめこまれていることにすごく怒りを覚えます」

田中事務局長:
「佐賀の、下請け会社うんぬんと言われてるところについて面識は全くありません」

 一方、事務局側からアルバイトの発注を受けたとされる広告関連会社の社長は、東海テレビの取材に対し「捜査に支障があり詳しく答えられない」とした上で…。

<広告関連会社の社長>
「これは闇は深いと思いますよ…」

 民主主義の根幹を揺るがしかねないリコール署名の偽造疑惑。愛知県警が地方自治法違反の疑いで捜査を進めています。
(最終更新:2021/02/22 19:02)