高校の校長が入試で定員割れを懸念して情報を漏らしたとみられます。

 名古屋市によりますと、市立高校の58歳の校長は、高校入試の願書受付期間中の2月18日、倍率が公表される前にも関わらず、ある学科が定員割れしているという情報を2つの中学校の校長に電話で漏らしたということです。

 校長は「定員割れしている学科にいけば合格の可能性が高くなる」と、別の学科に出願していた生徒2人に変更させることを中学校の校長らに提案しました。

 中学校側は不正な志願変更をせず、このうち1校が市教委に連絡したことで問題が発覚しました。

 市教委の聞き取りに対し、高校の校長は「定員割れで職場の士気が下がることを懸念した」と話しています。

 市教委は29日付けで戒告の懲戒処分とし、校長は3月31日付で依願退職する予定です。