名古屋の大人気かき氷店「柴ふく」が、有名B級グルメ・富士宮焼きそばとコラボした店舗を新たにオープンしました。店を出した場所は、活気を失った中部国際空港。視界不良の中、前向きに発進です。

 1日に中部空港のフードコートにオープンした新たなお店。ふわふわに削った氷の上に、きな粉に黒蜜、北海道産の大粒の小豆をトッピングした「かき氷」。コクのあるオリジナルソースを絡めて焼いた麺に、噛むほどに旨味を増す肉かすをまぶした「焼きそば」…。

 名古屋市・中区にある人気のかき氷店「柴ふく」が、静岡のB級グルメ「富士宮焼きそば」とコラボしたお店です。

 新型コロナの影響で空の便が激減。2005年の開港以来、最大の赤字となった中部空港。

(リポート)
「ランチの時間のフードコートは、客少なくがらんとしています。こちらの並びは全て臨時休業中です」

 便数の回復のめどもなかなか立たない中、空港内にある55の飲食店のうち29店舗が、客が来なければ商売にならないと店を閉めた状態です。

 そんな先行きの見えない逆風の中、オープンした柴ふく。

柴ふくの林社長:
「ゴールデンウィークにオープンを目指していたんですけども、緊急事態宣言等もあって6月1日に焦点を合わせて」

 一度はオープンを延期しましたが、新たに働くスタッフなどから店を始めたいとの声が多くあがり、オープンすることにしたのです。

林社長:
「ずっとこのまま指をくわえて見ていてもしょうがないので。食を通してみんなを元気にしたい」

 ランチタイム。ちらほらとお客さんがやってきました。そのほとんどが中部空港で働くスタッフたちです。

中部空港のスタッフ:
「いつも閉まっているので、店が開くと明るい感じがする」

別のスタッフ:
「ちょっと今はゴーストタウンみたいなので、少しでもにぎやかになればいいなと」

 活気を失った中部空港に、久しくなかった明るいニュース。

林社長:
「これからは前へ進んでいくしかないなと。おいしいという笑顔が見られるような、それをたくさんの人にやっていただければいいかなと」