東京オリンピックは、7月23日の開幕まであと1カ月となりました。各国の選手団の「事前合宿」の滞在先となる自治体が全国にありますが、来日したウガンダの選手団に新型コロナの感染者が確認されるなど、早くも不安が広がっています。

 事前合宿の受け入れを予定している岐阜県各務原市で対策を取材しました。

 各務原市内の小学校。子供たちがおいしそうに食べている給食のメニューはオランダの伝統料理です。各務原市では7月12日から、オリンピックのオランダ・ホッケー代表チームの事前合宿が始まるため、オランダの文化を子供たちに知ってもらおうと企画されました。

男子児童:
「(オランダに)行った気になれました。オランダの選手のホッケーを見て、ホッケーを知ってみたいです」

女子児童:
「スープがおいしかったです。(オランダを)応援して優勝できるようにしたいです」

 開幕まで1か月を切り、機運が高まる各務原市。その一方で、事前合宿を巡っては「来日した選手団の感染」に不安が…。

 6月19日に来日したウガンダ選手団。成田空港での検疫検査で、9人のうち1人が新型コロナに感染していたことが判明。

 しかも、検査で陰性だったほかの8人は、滞在先の大阪府泉佐野市に移動してから濃厚接触者と判断され、このうち1人の感染が新たに確認されました。

泉佐野市の千代松市長:
「陰性証明がありながら、こちらの方で発症するということは想定しづらい。しっかりと感染防止の対策を続けてまいりたい」

 水際で防げなかった選手団の感染。事前合宿の受け入れ自治体には、感染防止対策のさらなる徹底が求められています。

 ホッケーのオランダ選手団を受け入れる各務原市。事前合宿で選手が練習をする予定のスタジアムでは、23日に県の職員たちが観客と選手との距離が確保できるかなど、確認作業を進めていました。

岐阜県地域スポーツ課の担当者:
「職員と選手団が接しないように入り口も分けて、こちら半面を選手が利用する入り口。色々なことを想定して準備をしておかないと」

 スタジアムでは、選手団と県や市の職員が接触しないよう、入り口から更衣室など結ぶ動線を分けることも計画。さらに、選手団の行動は宿舎とスタジアムの往復のみに制限。万が一、選手団に感染者が出た場合にも、感染が広がらない仕組みづくりをしていました。

岐阜県地域スポーツ課の担当者:
「ゾーニングをして対策を取っておりますので、ご安心いただければなと思っております。選手団も各務原市民も両方が安心する形で合宿ができればなと対策を取っております」