
暴力団の構成員を辞め、組織から離脱した人の就職を支援している警察の活動で、愛知県警で初めて元暴力団組長の男性の就職が決まりました。
愛知県警の支援で就職が決まったのは、指定暴力団傘下の元組長で70代の男性です。
愛知県警によりますと男性は長年、暴力団の構成員として活動していましたが、取り締まりにより賃貸契約ができないことや家族のために、今、警察に離脱支援を求め、暴力団を辞めました。
その後、離脱者の受け入れ先として登録している企業の中から愛知県内の人材派遣業で働くことが決まり、男性は7月から主に工場のダクトを清掃する仕事に就いているということです。
愛知県警では、暴力団の離脱者を雇用した企業への給付金制度を設けているほか、今年4月に社会復帰を支援する係を新設するなどしていて、就職が決まったのは初の事例です。
去年、愛知県警にはおよそ60人から離脱支援の要請があったということです。
6月末時点で、建設業や運送業など県内の22社が受け入れ先として手を挙げていて、愛知県警は受け入れ企業の業種や地域を拡充していきたいとしています。