学校の授業は今、タブレットの導入で大きく変わろうとしていますが、新しい技術を活用するためには先生たちも苦労しています。

 名古屋市立矢田小学校の5年生の教室。算数の授業中ですが、黒板の前で教える先生の姿はなく、1人でタブレットを使って図形のドリルを解く子や、友達同士で教えあっている子ども達もいます。

児童:
「社会とか算数も、ほとんどの授業で使います」

別の児童:
「タブレットがある方が楽しい」

 国が進める「GIGAスクール構想」を受け、急速に進んでいる小中学校へのタブレットの導入。

 この小学校では、2年前から名古屋市のモデル校としてタブレットが配られ、授業に使われています。

 他にも、音楽の授業で動画を流し、流れてくる音に合わせてリズムをとったり…理科の授業で植物の写真を撮り、観察日記を作ったりと活用方法は様々です。

 授業の終わりには、自分の感想などを打ち込んでクラスみんなで共有します。これもタブレットだから簡単にできます。

担任の先生:
「この子、ここまで分かってるんだなとか、ここでちょっとつまずいているとかが分かるので、すごく有効だなと思っています」

Q.筆箱とタブレット、忘れて困るのはどっち?

児童:
「タブレット」

 学校で欠かせない存在になりそうなタブレット。名古屋市内全ての小中学校へ一人1台分のタブレットが配布されたのは7月末で、2学期から本格的に導入する学校も多く、この夏休みは、先生たちへの「授業」がオンラインで行われています。

 デジタルがちょっと苦手な先生は、1年生の担任。

小学1年生の担任:
「パスワードを入れないと出来ないアプリとかもあって、(小学1年生だと)キーボードとかがまだ出来ないので。それをどうしようかなと悩んでいます」

 この学校では6月に配布されたそうですが、授業ではなかなか活用できていないそうです。

 得意な同僚に教えてもらって、デジタルドリルや授業で使うアプリの使い方をなんとか学ぶ先生。今年は先生たちにも夏休みの「宿題」です。

小学1年生の担任:
「(タブレットで)大変になっちゃったなという気後れ感というか、こんなのもらっちゃったけどという気持ちもあったけど、日々勉強していく中で便利であることはすごくわかっている。子どもたちはすごく使いたいんですね、そこをうまく学習にとり入れて、やる気が出るようにもっていきたいと思っています」