自殺したトヨタ自動車の男性社員の妻が、労災認定を求めた裁判の控訴審で、原告側が逆転勝訴しました。

 トヨタ自動車の社員だった男性(当時40歳)は、過労やパワハラの末にうつ病を発症して2010年に自殺し、その後、妻(50)が労災認定を申請しましたが、豊田労基署が労災を認めない処分を下していました。

 妻は国を相手取り、労基署の処分の取消を求めて提訴しましたが、2020年の一審の名古屋地裁では棄却され、控訴していました。

 16日の控訴審判決で、名古屋高裁は「大声での威圧的な叱責が反復・継続されていた」などとして自殺との因果関係を認め、一審判決を破棄し、国に豊田労基署の処分を取り消すよう言い渡しました。

男性の妻:
「トヨタ自動車にはたくさんの方が勤めていると思います。嘘のない、家族や本人が働きやすい会社であってほしいと願っています」