
23日、バンテリンドームで行われた中日対阪神20回戦。野球中継の解説を行った中日OB鈴木孝政さんは、複雑な心境でこの試合を見守った。
自身がOB会長を務める中日を応援するのはもちろんのこと、阪神の先発・伊藤将司は同郷でしかも出身地・千葉県山武市に隣接する横芝光町の出身。
そんな伊藤は序盤から出どころの見にくい投球フォームから140キロ前後のストレートにカットボール、ツーシームなどを織り交ぜ、中日打線を翻弄。7回を投げ被安打2の1失点と好投を見せた。
中日は2点ビハインドの最終回。阪神のクローザーで7月1日の失点以来15試合連続無失点継続中のスアレスを攻め、2点を返して同点とし、なおも1アウト満塁としたが、最後は7番・木下拓哉がサードゴロでダブルプレー。試合は引き分けで終わった。
中日が勝てなかったことについては悔しそうな表情を見せた鈴木さんだが、この日、同郷の後輩・伊藤が試合を作ったことについてはホッと胸を撫で下ろしていた。
余談だが、今年の楽天のルーキー早川隆久も伊藤と同じ千葉県横芝光町出身。鈴木さんは早川にも心の中でエールを送っているそうだ。