ワクチン接種が進み、愛知県でも2回目の接種率が50%を超えています。こうした中、ワクチン接種後の「抗体量」について気にする人たちが増えています。

 クリニックの診察室。男性が受けようとしているのは、ワクチン2回目接種後の「抗体定量検査」です。

 抗体定量検査とは、体内にウイルスに対抗する抗体の量がどれくらいあるかを数値化し、免疫を獲得しているか確認できるもの。

 このクリニックでは、6月以降およそ300人が検査を受けたといいます。

20代の会社員(3週間前に2回目接種済み):
「ワクチンを打って、実際どれくらい抗体がちゃんとあるのかなというところが気になって。(数値が)高いとちょっと安心というか」

 感染対策の1つの安心材料として、「抗体量」への関心が今高まっています。

パートの30代女性:
「簡単に調べられるんだったら調べて、(抗体が)減ってきたときに追加で打つとか」

30代の主婦:
「(抗体量を)知れるんだったら知りたいです。どれくらいあれば感染しにくいのかとか、全然分からないので」

 検査では、まず新型コロナに感染したことがあるかや、接種の時期など、簡単な問診票を記入。検査は採血だけのため、所要時間はわずか10分程度で、体調に異常がなければ誰でも受けられ、取材したクリニックでは費用は1回1万円です。

 採取した血液は専門機関に運ばれ、最短で翌日には検査の結果がわかります。

 ワクチンの2回目接種から約3週間でピークに達し、ピーク時の値は平均で1万前後といわれている「抗体量」。その半分程度の数値でも、95%の確率でコロナウイルスに対する抗体があると考えられています。

 しかし、十分に抗体があるからといって、「感染しない」わけではありません。

クリニックの院長:
「感染しても『重症化のリスク』が減っているということはわかりますので、抗体があっても油断はできない。当たり前ですけどマスク(の着用)と手洗いですよね。感染リスクの高いところには近づかないというのが一番大切」