
eスポーツで「リアルタイムバトル将棋」というゲームが世界的な広がりを見せています。先週、2人の中学生プロ棋士が岐阜県から誕生し、注目を集めています。
先週、名古屋・栄のeスポーツ施設で行われたのは「リアルタイムバトル将棋」の大会。今年3月に、日本eスポーツ連合でライセンス認定タイトルとなり、ランキング上位8人の中から4人の「プロe棋士」を決めることになりました。
登場したのは、やましゅ選手とレオ選手。どちらも岐阜県在住の中学生です。
岐阜県神戸町に住む篠田伶桜(レオ)選手。中学1年の13歳、攻めが得意です。
「リアルタイムバトル将棋」は、先手・後手で駒を交互に動かす概念は一切なし。好きなタイミングで駒を動かし、相手の玉を取れば勝ち。しかし、一度動かした駒には「クールタイム」があります。
本将棋では守るべき「玉」ですが、クールタイムが短いため、どんどん攻めに参加するのも特徴です。
レオ選手は現在、競技人口2500人中ランキング1位。ランキング4位の選手と戦い、見事勝利。プロe棋士第1号となりました。
ちなみに、13歳のプロゲーマーは日本のeスポーツ界では最年少です。
レオ選手:
「作戦ですぐに角を成ってから攻める。攻め方が上手くできて良かったです」
解説の森内俊之九段も、そのスピードに舌を巻きます。
森内九段:
「駒の動きが目まぐるしくて、付いていくのが大変」
もう一人の中学生「やましゅ」こと岐阜市の山口修生さん、14歳。姉2人は高校生で女流棋士になった仁子梨さんと稀良莉さんです。
本将棋ではアマチュア3段の腕前を持つ修生さん。対戦相手はなんと現役プロ棋士の星野良生五段。
本将棋では全く相手になりませんが、出方を見て冷静に対処していく修生さん。本職を相手に見事勝利し、レオさんに続きプロe棋士となりました。
やましゅ選手:
「最初負けてすごくドキドキしたんですが、落ち着いてできて勝てたので良かったです」
その後の対局で、星野五段と「ぷよぷよ」のプロゲーマーも勝ち残り、4人が「プロe棋士」となりました。
そして1時間後には、いきなりタイトル戦に。4人が総当たり戦で争った末、神戸町の中学1年生、レオ選手が優勝しました。
レオ選手:
「プロになれた大会で優勝できたのはとても嬉しい。リアルタイムバトル将棋を世界中に広める事を頑張って行きたいです」
将棋ブームに端を発したリアルタイムバトル将棋。eスポーツ界でも「中学生棋士」が日本中、いや世界中を楽しませてくれそうです。