名古屋入管の施設でスリランカ人の女性が亡くなった問題で、遺族が当時の入管施設の局長らを殺人容疑で刑事告訴しました。

 スリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)。不法残留で名古屋入管の施設に収容中に体調不良を訴え、今年3月に亡くなりました。

 9日、ウィシュマさんの妹らが名古屋地検を訪れ、当時の名古屋入管の局長や担当職員らを殺人容疑で刑事告訴しました。

 告訴状では「入管の職員らは適切な医療を提供する措置を講じておらず、ウィシュマさんが死亡しても構わないという未必の故意があった」などと訴えています。

ウィシュマさんの妹・ポールニマさん:
「今日大事な書類を提出させていただいた。目を通していただいて、真剣に取り組んでもらいたい。強く願っています」

 遺族の代理人弁護士によりますと、名古屋地検は既に殺人容疑で捜査を進めているということで、代理人弁護士は「今回刑事告訴をすることで改めて捜査を迅速に進めて欲しい」としています。

 刑事告訴を受け、名古屋入管は「お答えする立場にないためコメントは差し控える」としています。