去年11月、愛知県清須市で線路に自転車ごと侵入したとして、22日に男子中学生が家庭裁判所に送致されました。一歩間違えれば大きな事故につながる行為、その背景には何があったのでしょうか。

 清須市内の住宅街を走る名鉄名古屋本線。去年11月、この線路内に自転車があることに気づいた運転士が列車を急停止させました。

(リポート)
「線路に侵入したのは、自転車を持った男子中学生3人でした」

目撃者:
「(柵の内側に)倒れている状態で自転車が置いてあって。『これ君たちの?』って聞いたら『あ、そうです』って言われて。『こんなことしちゃダメだよ』って言って『あ、わかりました』って素直に。主人が油断した隙に、ワーって3人とも逃げちゃった」

 自転車を持ち込んだのは3人の男子中学生。捜査関係者によりますと、3人は2台の自転車を持ち上げ1mほどの柵を越えて線路内に入りましたが、電車がやってくることに気づいたため、自転車を残したまま逃げました。

 自転車と列車は衝突せず、ケガ人などはありませんでした。

 警察は22日、3人のうちの2人を鉄道営業法違反の疑いで家庭裁判所に送致。もう1人は当時14歳未満だったため児童相談所に通告されました。

 調べに対して男子中学生らは…、

<男子中学生>
「近道したかった。踏切が遠かった」

 線路を挟んで向かいにあるスーパーへ行く途中だったという3人。現場から200メートルほど先に踏切はありますが、近道をするために線路内へ入ったといいます。

 実はこの線路、今回の3人以外にも侵入する人が度々目撃される場所でした。

目撃者:
「(柵を)乗り越えてね、そこからバーっと走ってヨシヅヤの方に行っちゃう人とか。月に1~2回くらい見ますけどね」

 悪質とまでは言えない目的でも、線路内への侵入は法律で禁止されています。