
61年前に三重県で起きた名張毒ぶどう酒事件の10度目の再審請求の異議審で名古屋高裁は3日、奥西勝元死刑囚の妹に対し再審を認めない決定を下しました。
1961年に女性5人が死亡した「名張毒ぶどう酒事件」では、無実を訴え続けていた奥西勝元死刑囚(享年89)が死亡したため、妹の岡美代子さん(92)が再審請求を引き継いでいました。
2017年に10度目の再審請求が棄却された後も異議を申し立て、弁護団はぶどう酒の瓶に巻かれた「封緘紙」の糊の成分や毒物に関する鑑定書などを新証拠として提出し、奥西元死刑囚が犯人ではないと改めて主張していました。
弁護団は岡さんが高齢であることも踏まえ、速やかに最高裁に特別抗告するとみられます。