ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、「平和を壊してはならない」と日本の国会でのオンライン演説で強く訴えました。24日で軍事侵攻開始から1か月。戦火を逃れ、日本に避難してきた人たちの想いを取材しました。

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって、24日で1か月。首都キエフの東側などで反撃する動きも出てきたものの、ロシア軍の攻撃で街はひどく傷ついています。

ゼレンスキー大統領:
「数千人が殺され、このうち121人は子供です。ウクライナ人は住み慣れた家を出て、身を隠すために避難しています」

 23日、日本の国会で行われたゼレンスキー大統領のオンライン演説。語られたのは日本への感謝の言葉でした。

ゼレンスキー大統領:
「日本はアジアのリーダーとなりました。この苦しい大変な戦争を止めるため努力し始めました。日本がすぐ援助の手を差し伸べてくださいました。心から感謝しております」

 この演説を真剣なまなざしで見つめるのは、愛知県犬山市に住むウクライナ人のアンナさん(37)と、先週、戦火をくぐり抜けて日本に避難してきたばかりの妹のユリヤさん(27)。

ユリヤさん:
「日本でゼレンスキー大統領の顔を見るのは不思議な感じです。でもすごく嬉しいです。世界中や日本にウクライナの現状を話してくれて助かります」

アンナさん:
「今、ビザの手続きは簡単になっているし、ウクライナの住民にすごく協力しているから、ゼレンスキーと同じく『ありがとう』と思います。心から(日本の)みんなに感謝しています」

 大統領のメッセージを心待ちにしていた避難者はほかにも…。

 先週、日本に避難してきたマリーア・サルクさん(71)。来日後、名古屋の娘の自宅で隔離生活を送っていました。実はマリーアさんは、日本の桜に興味があり、以前のインタビューで、桜が見たいと答えていました。

 22日に開花した鶴舞公園の桜を、娘と一緒に見たマリーアさん。

マリーアさん:
「桜が綺麗です。ピンクの桜は初めて見ました」

 淡い桜の花とともに、戦火のない青い空。そして平和に桜を楽しむ子ども達。

マリーアさん:
「こうやって歩いていると戦争がない感じがします。ウクライナのことを少し忘れるけど、気持ちがまた元に戻ってしまう」

 日本にいても、思いはウクライナから離れることはありません。来日して1週間、今後、日本政府に望むこととは…。

マリーアさん:
「ロシアにもっと経済的に制裁してほしい。経済制裁でロシアを弱らせて、早く戦争をやめてほしいです」