岐阜県下呂市の小学校で、人気ロックバンド・サカナクションの山口一郎さんが作った校歌を、マスク姿の子どもたちが小さな声で口ずさみました。

 27人の新入生を迎えた岐阜県下呂市の金山小学校。美しいスローバラードの校歌を作ったのは、熱烈なドラゴンズファンとしても知られる、人気ロックバンド・サカナクションのボーカル、山口一郎さんです。

 山口さんの父・保さんは金山町の出身で、下呂市で去年4つの小学校が統合したことを受け、市の教育委員会が山口さんに新しい校歌の制作を依頼したところ、作詞は保さん、作曲は一郎さんが担当することになりました。

 およそ半年がかりで美しいバラードが完成しました。新型コロナの感染対策で、児童らはマスクをしたまま静かに口ずさむだけです。

<校歌>
「いにしえの岩屋岩陰の 碧きふるさと山々の…」

 美しいふるさとの風景…。統合した4つの地域の、過去と未来を歌にしました。校歌としては珍しい、およそ3分のスローバラードです。

 しかし、新入生に聞いてみると…。

Q.誰が作ったか知ってる?

新入生:「知らん」

Q.サカナクション知ってる?

新入生:「全然知らん」

 一方、保護者達は…。

保護者
「光栄です、本当に」

別の保護者:
「嬉しいですね。こんな田舎の小学校に作ってもらえて」

金山小学校の教頭:
「自慢できる校歌ができたと喜んでいます。ずっと引き継いでいってもらいたいなと思っています」