ウクライナをはじめ、世界中の入院している子どもたちを笑顔にする「ホスピタル・クラウン」の写真展が、愛知県津島市で開かれています。平和な時、ウクライナを回ったクラウンの想いとは…。

 風船のお花を少女にプレゼント。おどけた表情で車いすの少年を笑顔に…。この写真展を企画した大棟耕介さんの仕事は、ケガや病気で入院している子どもたちに笑顔を届ける「ホスピタル・クラウン」です。

 会場には、大棟さんがウクライナなどの病棟を訪れたときの写真50枚が展示されています。

 風船の剣を手にしたウクライナ・ジトーミルの少年たち。2008年に撮影されました。

大棟さん:
「(撮影は)10年前なので、もしかしたら今は本物の機関銃をもっているかもしれない。それを考えるとつらい気持ちになる。病院で僕のパフォーマンスでこんな笑顔を作ってくれて、でも彼らが今戦ってると考えると…」

 この写真展、実はウクライナだけではありません。

大棟さん:
「これはロシアですね」

 ハートの風船から顔をのぞかせるのはロシアの子ども。そして、風船の花を受け取るのはベラルーシの女の子です。どの国で撮影したかはあえて説明していません。

大棟さん:
「隣国この3つの国に共通する笑顔があった。だったら写真だけでも一緒に混ぜることによって国境をなくすことができたら」

 国境を越えて、子どもたちの笑顔が守られるよう願いを込めて…。

 この写真展は4月29日まで、津島市の「ヨシヅヤ津島本店」で開かれています。