藤井聡太五冠が持つ「棋聖」のタイトル挑戦をかけて25日、渡辺明名人と永瀬拓矢王座が対局し、158手で永瀬王座が勝ちました。永瀬王座は藤井五冠と初のタイトル戦に挑むことになります。

 タイトルホルダー同士の対決となった棋聖戦の挑戦者決定戦は、渡辺名人の堅い守りに対し、永瀬王座が慎重に攻めて勝ちました。

 永瀬王座は3期連続で棋聖戦の挑戦者決定戦に進んでいましたが、今回初めて勝利し、挑戦権獲得は3度目の正直となりました。

 永瀬王座は藤井五冠の研究仲間として知られ、新型コロナの感染拡大前は、名古屋にある杉本昌隆八段の研究室を訪れては一緒に指していました。

 今回、初めて藤井五冠とタイトル戦で顔を合わせることになった永瀬王座は「大舞台で対局が実現してよかった。いい勝負にしないといけない」と抱負を語りました。

 棋聖戦五番勝負の第一局は、6月3日に兵庫県の「ホテルニュー淡路」で行われれます。

※画像は日本将棋連盟提供